STUDIO-CAPTURE Control Panel の使い方

STUDIO-CAPTURE Control Panel は、STUDIO-CAPTURE 内部のプリアンプ、4 系統のモニター・ミキサーとパッチ・ベイをコントロールします。


各部のはたらき

メイン・ウィンドウ

画面切り替えボタン ([VS PREAMP] / [MONITOR MIX])
プリアンプ・コントロール画面とモニター・ミキサー・コントロール画面を切り替えます。

プリアンプ・コントロール

プリアンプ部
設定 説明
オートセンス・ボタン(AUTO-SENS) オートセンス機能の設定をします。クリックすると、AUTO-SENS(オートセンス)画面が開きます。オート・センスを実行するチャンネルを選んで、オーディオ信号を入力して、最後に[FINISH]をクリックします。
LINE IN 13-16 クリックすると、アッテネーター画面が開きます。INPUT 13 〜 16 それぞれの端子から入力したオーディオ信号を減衰させることができ、入力音のレベルを調節することができます。
STEREO: オンにすると、アッテネーターの設定がステレオ・リンクします。
ATT: 減衰量を調整し、接続した機器に応じた入力定格に切り替えます。
ステレオ・リンク (STEREO) オンにすると、センスおよびコンプレッサーの設定がステレオ・リンクします。
ファンタム電源 (+48) +48Vファンタム電源を供給することができます。コンデンサー・マイクなど、ファンタム電源を必要とする機器に電源を供給するときはオンにします。
インピーダンス切り替え (Hi-Z) ギターやベースを接続するときは、Hi-Z(オン)に、それ以外の機器を接続するときは、Lo-Z(オフ)に設定します。(チャンネル1、2 のみ)
ロー・カット (LO-CUT) 入力のロー・カット・フィルターを有効にします。カット・オフ周波数は75Hz です。
位相 (PHASE) 入力信号の極性を反転します。
入力ゲイン (SENS) 入力信号のゲインを 0 ~ 58dB の範囲で調整します。0.5dB ステップで調整します。
レベル・メーター プリアンプ部に入力される信号状態が表示されます。
コンプレッサー部
設定 説明
バイパス・スイッチ (BYPASS) コンプレッサーの効果を無効にします。
コンプレッサー出力・レベル・メーター OUT メーターは、コンプレッサー部から出力される信号の状態を表示します。GR メーターは、コンプレッサーのゲイン・リダクション量を表示します。
プリセット(PRESET) コンプレッサーのプリセットを選びます。
ゲート (GATE) 設定値以下の信号はミュートされます。 [dB]
スレッショルド (THRESHOLD) コンプレッサーの効果がかかる信号レベルを設定します。 [dB]
レシオ (RATIO) オーディオ信号を圧縮する圧縮比を設定します。
エディット(EDIT) クリックすると、COMPRESSOR 画面が開きます。コンプレッサーを細かく調整します。
ゲイン (GAIN) コンプレッサーの出力レベルを調節します。 [dB]
アタック・タイム (ATTACK) 入力レベルがスレッショルド・レベルを超えてから、コンプレッサーが効き始めるまでの時間を設定します。 [msec]
リリース・タイム (RELEASE) 入力レベルがスレッショルド・レベルを下回ってから、コンプレッサーが切れるまでの時間を設定します。 [msec]
KNEE スレッショルド・レベルから急にコンプレッサーをかけたり、スレッショルド・レベルの前後で音の変化を緩やかにしたりできます。
コンプレッサーのプリセットについて
好みの設定をユーザー・プリセットとして保存したり、保存したユーザー・プリセットを読み込むことができます。
保存する [PRESET]、[Store...]、保存先の Preset 番号(U00 ~ U15)を順にクリックして、保存するプリセット名を 16 文字以内で入力します。
読み込む [PRESET]、[User Preset]、読み込みたい Preset 番号(U00 ~ U15)を順にクリックします。
16 個(Preset 番号 U00 ~ U15)のユーザー・プリセットをファイルに保存したり、ファイルから 16 個のユーザー・プリセットをまとめて読み込むこともできます。
ユーザー・プリセットをファイルに保存する プリアンプ・コントロール画面の[PRESET]、[User Preset]、[Save User Presets...]を順にクリックします。
保存するファイル名を指定します。
ユーザー・プリセットをファイルから読み込む プリアンプ・コントロール画面の[PRESET]、[User Preset]、[Load User Presets...]を順にクリックします。
読み込むファイルを選択します。
※ ファイルからユーザー・プリセットを読み込むと、現在保存している 16 個のユーザー・プリセットは、すべて上書きされます。

モニター・ミキサー・コントロール

マルチモニター・ボタン (MULTIPLE-MONITOR)
オンにすると、A 〜 D の 4 つのミキサーを独立してコントロールすることができます。下に MONITOR A タブに加えて、B、C と D タブが表示されます。また、パッチベイは、パッチベイ・ダイアログで[MULTIPLE-MONITOR]ボタンを押したときの設定に切り替わります。
サンプリング周波数が192kHzで動作しているときは、モニター・ミキサーはA のみに限定されます。
ダイレクト・モニターA~D
入力ジャック1~16から入力されるオーディオ・データのモニター・レベルやバランスをコントロールすることができます。
4つのダイレクト・モニターを独立してコントロールすることができます。
モニターA~D の切り替えは、モニター選択タブをクリックします。
設定 説明
ステレオ・リンク (STEREO) この設定をオンにすると、隣り合う2つのチャンネルのミキサー設定(PANを除く)を、同じものにします。
ミュート (MUTE) ミュートのオン/オフを設定します。
ソロ (SOLO) ソロのオン/オフを設定します。
リバーブ (REVERB) リバーブ・ユニットへのセンド量を調節します(ダイレクト・モニターA のみ)。
パン (PAN) 音の定位を設定します。
スライダー 入力信号のモニターレベルを調節します。
レベル・メーター ミキサー部に入力される信号のレベルが表示されます。
DAW モニターA~D
コンピューターから送信される10チャンネルの再生音のバランスをコントロールして、ヘッドホンなどのモニター部へ送ります。
4つのDAW モニターを独立してコントロールすることができます。
モニターA~D の切り替えは、モニター選択タブをクリックします。
設定 説明
ステレオ・リンク (STEREO) この設定をオンにすると、隣り合う2つのチャンネルのミキサー設定(PANを除く)を、同じものにします。
ミュート (MUTE) ミュートのオン/オフを設定します。
ソロ (SOLO) ソロのオン/オフを設定します。
パン (PAN) 音の定位を設定します。
スライダー コンピューターの再生信号のモニター・レベルを調節します。
レベル・メーター コンピューターから出力される信号の状態が表示されます。
マスターA~D
ダイレクト・モニター、DAW モニターのそれぞれのマスター出力レベルをコントロールします。
設定 説明
リンク (LINK) この設定をオンにすると、ダイレクト・モニターとDAW モニターのマスター・ボリュームが連動するようになります。
リバーブタイプ (REVERB TYPE) リバーブ・ダイアログが表示されます(ダイレクト・モニターA のみ)。リバーブの種類、ディレイ時間などを調節することができます。
リターン (REVERB RETURN) リバーブ・ユニットからのリターン量を調節します(ダイレクト・モニターA のみ)。
ステレオ・リンク (STEREO) オンにすると、左右のチャンネルのマスター出力レベルが連動するようになります。
スライダー 全体のモニター・レベルを調節します。

リバーブ・ダイアログ

[REVERB TYPE] ボタンをクリックすると、リバーブ・ダイアログが表示されます。
リバーブの種類、ディレイ時間などを調節することができます。
サンプリング周波数が192kHzで動作しているときは、リバーブは機能しません。
設定 説明
TYPE リバーブの種類を選択します。
OFF を選択すると、リバーブが無効になります。
PRE DELAY ダイレクト音が出力されてから、エフェクト音が出力されるまでの時間を調節します。
プリ・ディレイを長くすると、複数の音が鳴っている効果(ダブリング効果)が得られます。
TIME 残響が消えるまでの長さを調節します。
TYPE ごとに、PRE-DELAY、TIME パラメーターを設定することができます。
[初期設定]ボタンをクリックすると、工場出荷時の設定に戻ります。

デバイス・パネル

STUDIO-CAPTUREの設定状態を表示します。
項目 説明
デバイス選択ボタン (STUDIO-CAPTURE, STUDIO-CAPTURE EXP) STUDIO-CAPTUREを2台接続したときに、どちら側のSTUDIO-CAPTUREの設定を表示するかを切り替えます。
ボタンをクリックすると、本体ディスプレイが反転表示されます。
サンプリング周波数 (SAMPLE RATE) 現在のサンプリング周波数を表示 / 設定します。
クロック・ソース (CLOCK) 現在のクロック・ソースを表示します。
INTERNAL: STUDIO-CAPTURE の内部クロックで動作しています。
EXTERNAL: COAXIAL IN (15/16) に入力されたデジタル信号に同期して動作しています。
サンプリング周波数を設定する
再生するオーディオ・データ、または録音するときのDAW の設定によって、STUDIO-CAPTURE のサンプリング周波数は自動で切り替わります。STUDIO-CAPTURE のサンプリング周波数を手動で切り替えることもできます。
SAMPLE RATE の ▼ をクリックし、別のサンプリング周波数をクリックします。
この場合は、DAW のサンプリング周波数も変更する必要があります。
再生や録音しているときやCOAXIAL IN (15/16) に機器を接続しているときは、サンプリング周波数を変更することはできません。
サンプリング周波数が切り替わったとき、小さなPOPノイズが乗ることがありますが、故障ではありません。

メニュー

「ドライバ」メニュー

ドライバの設定...
「STUDIO-CAPTURE Driver の設定」ダイアログが開きます。「STUDIO-CAPTURE Driver の設定」ダイアログではドライバのバッファ・サイズの調整などを行うことが出来ます。各設定項目については、「設定の変更/確認をするには」を参照してください。
 
常に手前に表示
STUDIO-CAPTURE Control Panel を常に手前に表示します。
 
README を表示
ドライバのREADME(このドキュメント)を参照することができます。
 
バージョン情報...
現在インストールされているドライバのバージョンが表示されます。
 
終了
STUDIO-CAPTURE Control Panel を終了します。
 

「デバイス」メニュー

デバイスの設定...
「デバイス の設定」ダイアログが開きます。
設定 説明
AUTO-SENS AUTO-SENS の設定を自動、手動どちらで終了させるかを選びます。AUTO-SENS の設定時間の間に入力された最大レベルに合わせて録音レベルが設定されます。
AUTO: [AUTO-SENS]ボタンを押して約4 秒間入力が無い場合、自動的に AUTO-SENS の設定を終了します。
MANUAL: [FINISH]ボタンを押さなければ AUTO-SENS の設定は終了しません。
AUTO-SENS Margin 録音レベルの最大値を設定します。
6: ヘッドルームが6dB に設定されます。全体的にバランスのとれた設定です。
0: 録音レベルの最大値が0dBFS に設定されます。AUTO-SENS で検出した入力レベルより大きな音が入力されるとクリップします。
12: ヘッドルームが12dB に設定されます。録音レベルが小さくなります。
SYNC コアキシャル・ケーブルを使って別の機器と同期するときは「AUTO」とします。
INPUT SELECTOR (INPUT 15/16) コアキシャル・ケーブルを使って別の機器と同期してINPUT 15、16 端子に機器を接続するときは「ANALOG」とします。それ以外のときは「AUTO」とします。
DIM SOLO モニター・ミキサー・コントロール画面でソロに選んだチャンネル以外、ミュートするかレベルを下げるか設定します。
OFF: ミュートします。
-6: -6dB レベルが下がります。
-12: -12dB レベルが下がります。
-18: -18dB レベルが下がります。
STEREO-LINK [STEREO]ボタンをクリックしたとき、プリアンプ・コントロール画面とモニター・ミキサー・コントロール画面の同じチャンネルの[STEREO]ボタンを連動させるかどうかを切り替えます。
INDIV.: プリアンプとモニター・ミキサーをそれぞれ独立にステレオ・リンクをオン/オフします。
PAIRED: プリアンプとモニター・ミキサーを同時にステレオ・リンクをオン/オフします。
 
設定を保存する.../設定を読み込む...
STUDIO-CAPTURE Control Panel では、現在の設定をファイルに保存したり、保存した設定をファイルから読み込むことができます。
保存される設定は、以下の通りです。
2 台つないでお使いのときは、1 台ずつ設定を保存/読み込みすることができます。
 
パッチ・ベイを開く
4系統のモニター・ミキサーの出力先やコンピューターからの再生チャンネルの出力先を用途に応じて割り当てることができます。
設定は、各出力ジャックに対して、パッチングしたいソースを選びます。
[INITIAL SETTING]ボタンをクリックすると、工場出荷時の設定に戻ります。
工場出荷時の設定では、出力ジャック1~2へは、モニター・ミキサーAの出力音が、出力ジャック3~10 へは、コンピューターからの再生音(WAVE OUT 3~10)が出力されます。
[MULTIPLE-MONITOR]ボタンをクリックすると、OUTPUT 1~8へは、モニター・ミキサーA ~ D が直接出力されます。
[DIRECT WAVE OUT]ボタンをクリックすると、パソコンからの出力をそのまま出力します。
サンプリング周波数が192kHzで動作しているときは、パッチベイは機能しません。アウトプットの設定は、OUTPUT 1-2:MONITOR A、OUTPUT 3-4:WAVE OUT 3-4 の 4 チャンネルに固定されます。インプットはINPUT 1~8 に固定されます。
ソース名 説明
WAVE OUT 1~10 コンピューターからの再生音
MONITOR A~D モニター・ミキサーA~D の出力音
入力を直接出力する
入力された信号が、そのまま出力端子にバイパスされます。
モニターA ~ D の設定とパッチ・ベイが切り替わります。
STUDIO-CAPTURE の内部ミキサーを使わず、ミキサー卓などでモニターレベルを調整するときに便利です。
 
初期設定に戻す...
STUDIO-CAPTURE では、各設定を、個別に初期化することができます。
表示項目 初期化される内容
すべて プリアンプ、モニター・ミキサー、リバーブ、パッチ・ベイ
プリアンプ コンプレッサー設定とプリアンプ設定
モニターミキサー モニター・ミキサーA~D の設定
リバーブ リバーブ設定
パッチベイ パッチ・ベイ設定
 
シグナルフローを表示
STUDIO-CAPTURE のシグナルフローを表示します。
 

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